高知県産本枯節

全国で製造されている鰹節のうち、高知県産の鰹節は1%未満、高知県内の鰹節製造工場は3社のみとなっており、いずれも土佐市宇佐町で鰹節を製造している。その工場の中で、本枯節を製造しているのは弊社のみである。全国的に生産量は鹿児島県が75%、静岡県が25%で、この2件が2トップであるが、わが高知県や和歌山でも製造している鰹節製造業者は今も残っている。伝統食品を歴史に残していくという視点で考えたら、どの鰹節製造者も同じ気持ちをもっていると信じている。

登録無形民俗文化財

播磨屋亀蔵と宮尾左之助は改良土佐節を確立した功労者で、土佐市宇佐の出身者である。その功績は宇佐浦にある改良土佐節発祥の碑にその名が刻まれている。その土佐節製造の技術が『我が国における海産物加工の技術の変遷を考える上で注目される』とし、登録認定を受ける運びとなった。かつては、鰹節製造のメッカとして名高い歴史を持つ高知県だが、前述の通り生産量は風前の灯火であることは間違いない。先人たちが作ってくれたとてつもない偉業に対し敬意を持ち、現代のテクノロジーを駆使したやり方で、和食のよさ、日本の旨み、出汁文化といった日本人として誇れるものを発信していきたいと考えています。

農林水産大臣賞

4年に一度開催される全国鰹節類品評会にて最高賞の農林水産大臣賞を受賞。これは、江戸時代に流行した諸国鰹節番付の現代版と言えるでしょう。2012年に受賞するまでは土佐節の名はなく、土佐節が再登場を果たしたといっても過言ではない。