鰹新節についての考察 〜「鰹新節」という名の由来〜

解凍

新節とは

鰹節の製造工程で「 焙乾ばいかん 」という工程がありますが、この工程を3日程度した鰹節です。

よく出回っている鰹節はこの工程を約1ヶ月毎日行うので、それと比べると、水分が多く含まれており、薫香がほどよく感じられます。

食べるときも普通の鰹節のように薄く削るのではなく、分厚く削って食べます。とても食べ応えのある鰹節です。

新節という名の由来

【考察1】
焙乾の期間が少ない鰹節「新節」

「焙乾の期間が少ない」ことが新節の特徴の一つです。

通常の鰹節よりも製造期間が短いということは、鮮度という観点で考えると新節の方が、

消費者の口に入るまでの期間は短く、鮮度としては新しいと解釈することができるのではないでしょうか。

【考察2】
ふりかける鰹節、出汁としての鰹節から進化した新節

新節という鰹節が高知県内で出回るようになったのはおそらく1950年代頃です。

当時、鰹節はご飯や豆腐の上にかける、出汁としてエキスを抽出するといった使用方法だったと考えられます。

以前、土佐料理研究家の先生にお話を聞くと、新節というものは、おかずの一品としてや子供のおやつなどとして食卓に出現していたという話を伺いました。それは1950年頃だとか・・・

食事シーンの新提案として鰹新節が出現したと考えると、当時の食事シーンとしては全く新しい鰹節だったに違いありません。

当時の食卓を新しく彩ったという観点でこの名前がついたのかもしれません。